未来のグローバルリーダー!タイの学生3名が語る、日本での挑戦と成長の記録
今年も株式会社吉田測量設計では、海外の若者に日本のものづくりや企業文化への関心を深めてもらい、将来グローバルな舞台で活躍する人材を育成することを目的に、タイの最高学府であるチュラロンコン大学から3名のインターンシップ生を受け入れました。
今回参加してくれたのは、
パヴァリッドさん、
カシパットさん、
チャーンチャイさんです。
彼らの目に、日本の職場はどのように映ったのでしょうか。仕事のやりがい、日本での生活、そして未来の夢について、率直に語ってもらいました。
なぜ日本へ?三者三様の「決め手」
3人が日本でのインターンシップを決めた理由はそれぞれです。パヴァリッドさんは、将来京都大学大学院に進学する前に、日本の労働文化を体験したかったと話します。一方、カシパットさんは日本のアニメが大好きで、10年前に家族旅行で訪れて以来、いつか日本で働きたいという夢を持っていました。チャーンチャイさんはJ-POPが好きで、日本でイベントに参加できる生活に憧れていたことがきっかけでした。
数ある企業の中から当社を選んだ理由について、パヴァリッドさんとカシパットさんは、当社が設計から測量、土地開発まで幅広い業務を手がけている点に魅力を感じたと語ります。チャーンチャイさんは、航空券や給与といった手厚いサポート体制と、これまで訪れたことのない「盛岡」という街への興味が決め手になったと話してくれました。
「厳格で仕事中毒」は本当?働いて感じた日本の会社のリアル
来日前に日本の会社に対して抱いていたイメージは、「
非常に厳格(Strict)で、仕事中毒(Workaholic)な人が多い」というものだったとパヴァリッドさんは言います。チャーンチャイさんも「
少し怖い、厳しいイメージ」があったと振り返ります。
しかし、実際に働き始めると、その印象は良い意味で裏切られました。
「想像していたよりもリラックスした雰囲気でした」とパヴァリッドさんが語るように、厳しいだけではない、温かい側面も感じ取ってくれたようです。一方で、仕事が始まると皆が集中し、献身的に業務に取り組む姿は新鮮な驚きであり、「その切り替えが素晴らしい」とカシパットさんは感心していました。
また、日本の職場ならではの文化にも発見があったようです。
- パヴァリッドさん: 何度も「お疲れ様です」と言う、挨拶の文化に驚きました。
- カシパットさん: 挨拶をたくさんすることにびっくりしました。
- チャーンチャイさん: タイの職場に比べて静かなことに驚きました。タイではもっとおしゃべりをします。
3Dモデリングに奮闘!仕事の「やりがい」と「成長」
現在、3人はBIM/CIMの3DモデリングやMicroStationを使った都市モデルの作成など、専門性の高い業務に取り組んでいます。
「自分の仕事が、実際の建設プロジェクトをどれだけサポートできるのかを知れるのが面白いです」とパヴァリッドさん。
カシパットさんは「プログラムが期待通りに動かないこともありますが、問題を解決する新しい方法を見つけるプロセスが面白い」と、困難な課題を楽しむ姿勢を見せてくれています。
チャーンチャイさんは、地図から作成した3Dモデルが完成し、すべてがピッタリ合った瞬間に「『気持ちいい!』と感じる」と、仕事の醍醐味を語ってくれました。
職場の仲間と日本での生活—頼れる「お父さん」の存在も
会社の雰囲気について尋ねると、「静か(Quiet)」や「フレンドリー(Friendly)」といった言葉が返ってきました。最初は静かすぎると感じたこともあったようですが、今ではすっかり職場に溶け込んでいます。
困ったときや分からないことがあったときに誰に相談するかという質問には、全員が声を揃えて「
ホセさんです!」と即答。チャーンチャイさんはホセさんのことを「お父さん」と呼んでいるそうで、国境を越えた温かい関係が築かれていることが伺えます。
ホセさんはフィリピン出身で、当社で働き始めて5年になります。言語のサポートはもちろん、日本での生活に慣れるための手助けなど、多方面から彼らを支えています。
休日には、日本の生活も満喫しているようです。自然を見に行ったり、新しく購入したギターを練習したり、ホストファミリーと買い物に出かけたりと、充実した日々を過ごし、日本での生活にすっかり慣れたと全員が話してくれました。
3人とホセさん。休日にロックフェスへ参加しました。
この経験を未来へ。後輩たちへのメッセージ
最後に、このインターンシップ経験を将来にどう活かしたいか、そして未来の後輩へのアドバイスを聞きました。
「大学院での研究に活かしたい(パヴァリッドさん)」、「将来日本で働くための素晴らしい経験になった(カシパットさん)」、「私も日本で就職したいので、そのための経験として活かしたい(チャーンチャイさん)」と、3人とも今回の経験を自らの夢への確かなステップとして捉えています。
後輩へのアドバイスとして3人全員が口を揃えたのは、「
基本的な日本語を勉強してくること」の重要性です。「同僚との人間関係を築く上で非常に役立ちます」「もっと皆さんと話したいのですが、まだ言葉の壁があります」と、コミュニケーションの大切さを実感しているからこその、心のこもったアドバイスでした。
そして、「
ここにいる間はできるだけ多くのことを学び、一瞬一瞬を楽しんでください」というパヴァリッドさんの言葉が、このインターンシップの充実度を物語っています。
株式会社吉田測量設計は、今後もこのような国際交流の機会を大切にし、グローバルな視点を持った人材の育成に貢献してまいります。彼らの今後の活躍にご期待ください。